ヨーロッパと一口に言っても、あちこちで言葉も違えば、気候も文化も違いますよね。でも、どこに行っても、その土地の気候さえわかれば、どんな人々がすんでいるのか、なんとなく分かったりするものです(もちろん例外はあるけど)。
で、旅行中に「次に行くところは、どういう気候だろう」と思って、テレビの天気予報を見ますよね。これが、ものすごくお国柄があるんです。いくつかの国の天気予報を、言葉が分からなくても理解できるかもしれないので紹介します。
- フランス
どの放送局も、全国版の天気予報は、フランス全体をどういうふうに天気の「区分」が移動するかっていう説明をします。国土が広いっていう証拠でしょう。フランス語が分かる人は、聞いていると分かるのですが、パリとか、パリにすんでいる人を中心に見た表現が多いので、パリから地方に移動するときにはなるほどと思いますが、逆の場合は、時として怒りたくなることもあります。
風の向きにたいして、かなり細かく予報が出るのが旅行者にとってはうれしいこともあります。
- イタリア
以前の国営放送(RAI)の天気予報では、よく軍服姿の予報官が出てくるので微笑ましかったのですが・・・(笑)
おおざっぱな天気予報は、北部(平野部)・中部(ローマあたりまで)・南部と分かれてますが、細かい予報になると、アルプス地域、リグリア海沿岸(ジェノバなど)、パタゴニア平原部(ボローニャぐらいまで)、アドリア海沿岸北部(ヴェネチアなど)、ティレニア海沿岸北部(ピサなど)、ローマなど中部丘陵地帯、ティレニア海沿岸南部(ナポリなど)、アドリア海沿岸南部(ぺスカラなど)、イオニア海沿岸(長靴の足の裏)、シチリア、サルデニアと、やたら細かくなります。
イタリアというのが一つの国とは言えないほど、あちこちで違う!ということの証拠の一つです。夏の終わりや、冬の初めなど、天気が不安定な時期には、がんばって天気予報を解読してから出かけましょう。場所によって、驚くほど気候が違います。何しろ、南北に長い国なんだから・・・。
- スイス
九州程度の小さい国なのに、地方区分がやたら細かいので注意が必要です。つまり、アルプスだけがスイスじゃないってこと・・・
おおざっぱな天気予報とか、長期予報では、アルプスの北と南、と分かれてます。アルプス地域は、この場合、天気予報に入ってこないみたいです。
普通の天気予報では、アルプスの北側は西(左上)の方から、レマン湖地域、ジュラ地方からバーゼルあたりまで、平野部西側(ベルンあたり)、その下にヴァレー州の谷間(シオンなど)、右に行って、平野部東側(チューリッヒあたり)、アルプス地域(ルツェルンとか)、エンガディン地方(サン・モリッツやクールなど)、それから、下(南)の方にアルプスの南のティチーノ州、という分けかたになります。小さい国なのに・・・
面白いのは、画面の端に山の絵と標高がかいた表示があって、雪が降っている季節は「標高何mから雪」とか、雪の降ってないときは「2000mでは何度」やら「0度は標高何m」とかが書いてあること。さすが山国!ですが、これが旅行のときは結構役に立ちます。
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